【COLUMN vol.49】「ミッドライフクライシス」に負けない生き方

“ミッドライフクライシス”という言葉をご存知ですか?
人生の中年期にはこのミッドライフクライシスによって心の不調を訴える方が増えてきます。
まだ“ミッドライフクライシス”がきていない方も事前に知っておくことで心の準備や乗り越え方を考えることができます。
今回は“ミッドライフクライシス”についてご紹介していきましょう。
ミッドライフクライシスとは…
直訳すると中年の危機と言い、中年期の心の葛藤や不安定な心理状態を指します。
年齢としては40代〜50代に起こりやすいと言われていますが、早い人では30代後半から遅い人では60代になってからと各々個人差があります。性別は関係ありません。
ある臨床心理学者によると「中年の80%はミッドライフクライシスを経験する」とまで語られており、多くの人が通る道なのです。
ミッドライフクライシスで抱えやすい悩みとしては、不妊、夫婦関係、仕事、子どもの巣立ち、親の死や介護、体力の衰え、病気、体型の変化など若い頃とは違う悩みに不調をきたす人が多くなります。
例えば、女性の場合、子どもが巣立ったことで自分の役割を失ったと感じ、今まで見ないようにしていた夫婦関係について考えたことでミッドライフクライシスに陥るなどです。
ミッドライフクライシスの原因は以上のようにさまざまですが、生活環境の大きな変化や
更年期のように加齢が関わる場合もあります。
では、一体どうやって乗り越えていけば良いのでしょうか?
対策としては「自分の再定義」が重要と言われています。
若い頃からのアイデンティティが年を重ね環境の変化によって揺れ始めることでミッドライフクライシスに陥ります。
そのため、自分を改めて見つめ直し、今までの自分の人生を認めてあげる、そして今後はどう生きるのか考え直すことで心の整理がつくようになります。
また、心理学者のエリクソンは「成人後期には生殖性の獲得が重要」と提唱しています✨
生殖性とは、自分がこれまでの人生で得たものを次世代に伝えることを言います。
子育てや部下、後輩への指導がこれにあたります。
押し付けにならないよう、気をつけながら自分の貴重な経験を次世代に繋げていければいいですね。
他に、体を動かしたり新しいことを勉強したり息抜きになるようなことへの挑戦も大切です。
ミッドライフクライシスを自分を見つめ直すきっかけや次世代に役立つことへのチャンスと捉え、ゆっくり乗り越えていきましょう。